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茶室とインテリア 内田 繁

かまえず読んで、すんなり入ってくる。日常から茶室への導入書。

最近建築関係の本をあまり読んでいないなと思い、普段使わずぼけぼけになっている頭を刺激ようと本を読み始めましたが、新しい本はなかなか頭に入ってこなかったりするので、以前読んだことがある本を読みやすい所から少し読み返しはじめました。

茶室とインテリアというタイトルからもなんとなくライトな感じがするのですが、実際日本建築の基本説明から始まる導入から、普段ぼんやりと感じている「日本らしさ」の由来を、西洋との比較、日本の慣習を引き合いに出してわかりやすい言葉で伝えてくれます。

この本の中で改めて気になったのは、和室を区切るサッシを壁と同じぐらいのバリアとして認識できる日本人が持つ感性と、装飾のフラットな方向への流れとその反動。

空間を区切るとき壁を使えば感覚的だけでなく物理的に別空間ということを認識できますが、もともと壁も大きな建具も持たなかった日本家屋が、そこに暮らす人にエリアの機能を認識させるには、時間や時節にともなって変化する空間の陰影や壁にかけられた一幅の掛け軸だったりしたわけで、その微細な変化に気づくにはかなり高い「気づき」の感受性が必要だったのだろうと思います。

本書で書かれているスーパーフラットという、飾ることをやめる方向性は今の日本ではどちらかというと止みつつある流れなのかなと思いました、どちらかといえばマッシブでリッチな量感的デザインが好まれ、デザインのインフレが終わらないという印象の方が有ります。

リッチでファンクションが重視されたデザインが、日本人の「気づき」の感受性を殺してしまったというのが常々感じるところでもっと感受性を育てるようなデザインが増える土壌が出来るといいなと思い、自分でもささやかながらそういったデザインを作っていきたいですね。。

なにもかもが明白になりすぎて失われつつある日本人が持っていた感受性に付いて、考える良い機会になりました。

建築・茶室の枠だけでなく、日本人である自分が作るものの基本的な指針を今一度考えてみようかと思える一著です。

 chasitsu.jpeg茶室とインテリア―暮らしの空間デザイン
内田 繁 (著)
出版社: 工作舎 (2005/09)

前川國男 東京文化会館

秋らしく、コンサートを観に行って来ました。
今回は上野の東京文化会館へ。

TOKYOBUNKA2.JPG
東京都交響楽団の室内楽プログラムのチケットを入手したので行って来たのですが、考えてみたら東京文化会館に入るのは初めて。

若かりし頃上野で働いていた時、たまに仕事終わりに中に入ったりするとサロンコンサートの様なことをやっていたりして、何度か少し入った事はあるんですが、ちゃんと入るのは初めてで、昔はそんなに建築興味なかったから建物にはそんなに目がいかなかったのですが。

今回あらためて中に入ったら、その美しさに目が奪われっぱなしでコンサートよりそっちがメインになってしまいました。

TOKYOBUNKA.JPG
やっぱりいかにも前川建築なピロティと壁のコンクリートの美しさが際立ってましたね、あと壁に使われてる石を幾何学的に区切った模様とか、天井と床のジュータンに使われているレッドカーペットのコントラストとか中にいるだけで本当うっとりしてしまいました。

極めつけは、今回のコンサートは小ホールだったのですが、小さな舞台を取り囲む椅子の配列が有機的でなんとなくコロニアグエルに通じるものを感じました。

石が埋め込まれた壁も美しかったし、天井のライトっぽい照明もかっこいいし言う事ありません。

感動して写真撮りまくってたらホールでは撮影禁止らしく係の人に怒られました。

ホールの写真が載せられないのが残念です。

そとから見てかっこいい建築っていっぱいあるけど、中に入ってこんなに感動するのは前川建築だけじゃないでしょうか。

大ホールも入ってみたいです。


祝日 九州 2日目、3日目 光明禅寺

九州強行旅行2日目は、長崎から福岡へ。

佐世保ではジャズバーに足を運んだりと、疲れきって早めに寝てしまういつものの旅行よりちょっと長めの夜をすごし、翌日は福岡へ向かいます。

福岡ではそんなに見たいところもないし、屋台村に行ったりもつ鍋食べるぐらいだろうか等と考えていましたが、佐世保から乗った博多行きのバスが太宰府へ行く途中の天神を通る事が分かり、どうせだからと天神で下車して急遽太宰府へ向かう事に。

太宰府へは、天神駅で販売されている抹茶切符を買い向かいます。

太宰府の入場は日没までと書いてあったので、おそらく18:00位が目処天神を出発するとき既に15時ぐらいだったのでかなりぎりぎりの散策になるかと思われましたが、16:00前に到着した時点ではまだまだ人が道に溢れており、観光時間が終わる雰囲気はまだまだなかったので一安心。

まず最初、入場が16時までと書いてあった宝物館までダッシュ。
すでに16時は廻っていましたが普通に入場できました、が、展示品でとくに心惹かれるものもなく、刀はきれいでちょっと食指を動かされましたが、足早に宝物館をあとに。

その後、もう一つ見たかった光明禅寺へまたダッシュで向かいます。

簡素な門構えからとても良いなあと心うごかされながら、落ち着き足を進めます。

門をくぐると左手に池に見立てられた小さな枯山水が、さらに建物内部へ足をすすめると太宰府の参道の喧噪が嘘のようなしずけさ。

中庭につづく廊下の右手には、静謐なたたずまいのお茶碗が何点か並べられており、名器とは思えないまでもお寺の質素な雰囲気ととても合っていていい感じ。

komyouzenji.JPGさらに中庭まで足を進めるとそこからには外で見た庭が暗示していた以上の大きな庭。
滝から流れ落ちた水が作った川のような枯山水とそれを取り囲む苔の見事なコントラストと、来場者を自由に受け入れてくれる渡り廊下の長さと大らかさが、移動移動で緊張続きだった体をリラックスさせてくれました。

今回の旅で一番素敵だったのはこの建物ですね。

九州は、子供の頃一度足を運んで以来はじめてだったんですが、町の雰囲気も京都に似ているところがあって、人も優しかったりでいいところでした。

しかし、そんな旅の余韻を十分に味わうこともなく東京に帰って仕事してる自分ってなんだろうと思ってしまい、一ヶ月ぐらい光明禅寺のような寺に入って厳しいながらも朝日とともに起きて、日没とともに就寝するような生活がしてみたいとつくづく考えてしまいましたね。

祝日 九州

先週末は久々の飛行機旅行で九州へ。 今回は3連休なのでゆったり長崎で新鮮な魚介を食べ、博多ではもつ鍋でもつつきながら焼酎でも飲んで骨の髄までふにゃふにゃになって、春過ぎから続いた怒濤の仕事の疲れをやっと癒せました。

と、なるところが飛行機のチケットが佐賀INの福岡OUTしか取れなかったところからはじまり途中、どうしても用事があり寄らなければならない長崎も含め3日間で九州3県を周ることに。

さらに3日目の祝日月曜日は仕事が入ってしまい昼過ぎの飛行機で帰った足でそのまま仕事へ、ある程度の時間で終わらせるつもりが結局1時を廻るまで帰れないというなんとも体を痛めつけるだけ痛めつけた旅行となりました。

takeo_spa.jpgとはいえ滞在時間賞味2時間程度だった佐賀県では武雄温泉という辰野金吾が設計したという(行くまでしらなかった)温泉場へ行き、ちょっとぬめり気のあるなかなか良い泉質を堪能し、風呂上がりは2003年に復元されたという新館に足を運ぶと、復元されてまだ10年経たない朱色の鮮やかさにまだ新鮮さの残る外観とは違い、洋風とも和風ともつかない浴場の不可思議な魅力に心奪われるも、次の目的地佐世保へ向かいます。

佐世保までの列車では武雄温泉駅で手に入れた「にくめない弁当」なる佐賀牛も入った肉弁当に舌鼓、今回の主たる目的である
佐世保の親戚の家に着くと子供が両手を広げた程の大皿に盛りつけられた鯛、ヒラメ、ひらす、鮑にウニ、イカとこれでもかという程新鮮な魚介を振る舞われ、さらに夜は佐世保のジャズバーで地元のミュージシャンの音に耳を傾けるという慌ただしくも充実した一日目を過ごしました。

2日目,3日目編へつづく

前川國男 国立国会図書館

引っ越しを機に、通勤経路を変えて国会議事堂の前を通るようになりました。
交通量もそんなに多くないし、緑も適度にあり自転車での通勤が気持ちいいのですが、国会議事堂をすぎて緩やかな坂をくだり左折、最高裁判所の脇を通る時発見したのがこの建物。 kokuritsu2.jpg深いブルーの鮮やかな壁面が目を引くその建物は、明らかにコルビジェ直系の建築家が作ったに違いないと思わせるとてつもなく滑らかなコンクリートを使ったバルコニーらしきものと柱があり、一目で気に入ってしまったのですが、調べてみたらはやりというか建築家は前川國男でした。

kokuritsu1.jpg香川に行った時、香川県庁舎(建築家は丹下健三)をたまたま通りがかったときも同じ感覚にとらわれたのですが、コルビジェ直系前川國男ならではのコンクリートの美しさはやはり格別で、まだ中に入った事がないのですが外から眺めているだけですでに十二分に満足してしまっています。

前川國男といえば何年か前、東京駅のステーションギャラリーで展示をやっていたときも、ドローイングや模型で展示されていた紀伊国屋書店で魅了され、江戸東京たてもの園の自邸などもとても美しく、阿佐ヶ谷アパート、東京文化会館などかなり好きな建築家ではあったのですが、国会図書館は今まで見た前川建築のなかでも一番コンクリートが滑らかで(私観とくに柱)建築から20年以上経っているとは思えない美しさです。

51WPSyyr5GL._SS500_.jpg前川國男・弟子たちは語る)
(建築ライブラリー)


出版社: 建築資料研究社 (2006/03)










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