typolayout
typolayout
design

去年マリエンバートで

これ以上美しいモノクロはないんじゃないかと思ってしまった一作です。
L'Année_dernière_à Marienbad.jpeg
あのフェリーニの8 1/2に影響を与えたとも言われた程のアラン・レネの超傑作を観ました。

一回だけでははっきり言ってとにかく美しいという事以外はあまり分からず、2回目を観てみましたが結局のところ怖い程に美しい映画というのが一番の感想です。

ストーリーは3人の男女、夫婦とその妻の愛人と思われる人物の関係を、近づく事も、掘り下げる事もなく離れた場所から舐めるように観ているとようではっきりしない。

冒頭から最後まで解決しないで流れ続けるオルガンの音がさらに、映画の迷路感を増強させていますが最後にはオルガンの音が結婚式の音楽の様に聴こえてきたらか不思議です。

全てのシーンが一分の隙もない構図で構成されていて、隙のない美しさがさらに映画への理解を妨げ、観終わった後に残るのは微に入り細に入り作り込まれた白と黒の印象だけです。

もはや理解など必要ない超一級の美術品のような傑作でした。

51QnfihPECL._SL500_AA300_.jpeg去年マリエンバートで

監督:アラン・レネ
脚本:アラン・ロブ=グリエ
出演: デルフィーヌ・セイリグ
ジョルジュ・アルベルタッツィ
サッシャ・ピトエフ
デルフィーヌ・セイリグの衣装:シャネル



英国王給仕人に乾杯!

舞台は第二次世界大戦から大戦後のプラハ、暗くもなく、かといって明るいわけでもないけどユーモアとささやかなエロスに彩られた佳作。 2008_i_served_the_king_of_england_006.jpg大富豪にあこがれる主人公ヤンが、駅のサンドイッチ売りからホテル王になり、全てを失うまでをリズミカルに描いた喜劇。

喜劇と言えば、風刺、せつなさ、悲しさがかならず笑いの裏に隠されているものですが、今作も戦時中のチェコが舞台ということもありナチス、社会主義と風刺はふんだんに盛り込まれています。ただ、それ以上にヤンが後退しつつもテンポよく出世して行く様と、その場その場で登場する女子達のかわいさが圧倒的に勝っていて、ただただ痛快。

中でも富豪のためだけに作られた快楽のホテル「チホタ荘」の下りは魅惑的で、電動の車いすで走り回るチホタ荘主人といい、惜しげもなく消費される美食、美女、美術と見ていて気持ちいい。

もちろん、喜劇らしくすべてが快楽に帰結することもなく、戒めと展望に最後は到着します。
ラストは好き嫌いあるかもしれませんが、後腐れなくてぼくは素敵に感じました。

お正月休みももう終わりだけど、のんびり楽しめる佳作でした。


91Gwa-Ibn3L._AA1500_.jpg英国王給仕人に乾杯!

出演: イヴァン・バルネフ
監督:イジー・メンツェル
原作:ボフミル・フラバル

休日 三浦海岸

まともに休むのが本当に一ヶ月ぶりぐらいだったんですが、前から決まっていたので三浦海岸へ小旅行へ行って来ました。

出発当日は、日頃の疲れがたまりまくっていたので、昼過ぎまで寝ていて、三浦に向かう電車でも寝て、ついてから昼寝、ご飯食べたら20時には寝ると寝てばっかりだったのですが、そのおかげか次の日は朝4時半に目が覚める。

もともと早起きして金田漁港の朝市に向かうつもりだったので散歩がてら早朝の三浦海岸をぶらぶらいしながらバス停に向かったのですが、そのときの写真がこれ。
miura.jpg朝もやのかかった三浦の海の上に、日の出を少し過ぎた太陽が雲の向こうにくっきりとしたシルエットを現し、朝のひかりを海に注いでいます。

ビーチには5時過ぎの早朝なのに犬の散歩してる人や、釣り人、空手の朝練している団体など結構ひとが多かったのですが、その中でもひと際目を引いたのが、ハーフの女の子とその両親。

もやのかかった海辺で遊ぶ光景が、ちょっと「ベニスに死す」のタッジオとその家族がリドの浜辺で遊ぶシーンにかぶるところがありなんとも美しかったです。


ヴィトゲンシュタイン

昨年までだと、今の時期って仕事も大分落ち着いて映画見たり本読んだり、どっかでかけたりって割と出来てたんですが…

今年は仕事が落ち着くどころか忙しさが増す一方で、この不況の最中ありがたい事ではありますが、そのわりには働けど働けど収入も増えないし(愚痴)、いったい何の為に生きているんだろう(悩み)などといらぬ考えが頭をよぎることもありますが、最近は忙しいなりに起きる時間を増やし、本を読んだり楽器弾いてみたり深夜にレインボーブリッジ観に行ったりなどいろいろやってみています。

なにが怖いってやっぱり人生マンネリが一番怖いので、なるべく体動かして行きたいところです。

で、別に人生のヒントを探す為でもなく煮詰まり打破の為でもなく、デレクジャーマンのヴィトゲンシュタインを見てみました。

「カラヴァッジョ」での再構築された演劇的映画世界を観て以来、かなり惹き付けられているデレクジャーマンの作品で、題材が20世紀最大の哲学者とくれば既におもしろいのは決まっているようなものだと思っていましたが、今回の作品はセットは最小限に抑えられ、背景はほとんど黒と、かなりミニマルな構成で演劇的要素がさらに強く強烈でした。

ミニマルなセットの構成がヴィトゲンシュタインのパーソナリティだけを浮き出したような映画の内容ととても合っていて、映画自体も70分強とコンパクトにまとめられ観やすいのも良かった。

どうでもいいけどカラヴァッジョのときもそうですが、登場人物の性が常に倒錯してるのもこの人の作品の特徴ですね.

個人的には映画の冒頭のヴィトゲンシュタインが語ったセリフ「人が時に愚かな事をしなければ、意味あることは何もなし得ない。」
の意味を映画観てから1週間経った今でも考え続けている今日この頃です。


411CgiOthBL._SL500_AA300_.jpgヴィ トゲンシュタイン(廉価版) [DVD]

監督: デレク・ジャーマン
販売元: アップリンク














カラヴァッジョ

買ったものや借りたものと、観なきゃいけないDVDがやたら溜まってしまいやっと一つ消化できたのが、ここ最近観た映画ではかなり好評価になったデレク・ジャーマンのカラヴァッジョ。 最初あまりこの映画の事を知らずに見始めたので、「真珠の耳飾りの少女」的な、ある種正統派の伝記的映画なのかと思ってたら、映画の開始10分ほどで違和感を感じ始める。

というのもイギリス映画だからセリフが英語なのはともかく、俳優が着ている服や身につけている小物、セット、音楽などがあきらかにカラヴァッジョが生きていた時代にはなかったもの、例えばゴシック体がグラフィティ的に派手にコラージュされプリントされた帽子や、明らかに仕立ての良い服、宴のシーンで流れるJazzなど次々に出てくる。

どういう時代設定なんだろうと不信に思いながら観ていたものの、会食シーンで司祭がこれみよがしに電子計算機を使い、お金の計算をし始めた時ようやくこの映画の意図が見え、すべての違和感がデレク・ジャーマンの確信犯だった事に気がつきました。

この映画は良識的な伝記映画じゃなくカラヴァッジョを題材に再構築された映画で、再構築の手法が強調したい部分に現代のエッセンスをブレンドすることであり、衣装や小物、セットや音楽などでそのブレンド具合が絶妙で、カラヴァッジョの絵画のお披露目パーティでのバックに流れるJazzと出席者が身につけている衣装などは、フェリーニのサテリコンに近いものを感じてしまいました。

この映画は良い意味であまり映画的ではなく舞台の様な雰囲気があり、役者一人一人が映画の一部というより、とても立っていてどことなく演劇のにおいがしました。

こうなってくると同じくデレクジャーマンのヴィトゲンシュタインもかなり観たくなって来ます。

517S2N2NZXL._SL500_AA300_.jpgカラヴァッジオ [DVD]
出演: ナイジェル・テリー, ショーン・ビーン, デクスター・フレッチャー
監督: デレク・ジャーマン












411CgiOthBL._SL500_AA300_.jpgヴィ トゲンシュタイン(廉価版) [DVD]

監督: デレク・ジャーマン
販売元: アップリンク











2 3 4 5 6 7 次の5件
design

気になったもの、ことを徒然なるままに書いています。

Category

recommend
    recommend
    Loading
    design

    TYPOLAYOUTのデザイン活動をお知らせしています。
    お仕事の依頼も承っております。

    loosen upの寝間着展

    <SMTCollectedAttr attr= 服飾家 loosen upさんの寝間着展DMを製作しました。
    design

    ダウンロードして使うカレンダーなどの配布をしています。

    Free Simple Color Calendar

    design

    土日祝日が色分けされたベーシックなシンプルカレンダーです。文字が大きく見やすく据え置きに便利です。

    Free Simple Calendar

    calendar

    スミ一色のシンプルなカレンダーです、書き込みスペースを広くとってありスケージュール管理にもお使いいただけます。

    recommend

    利用規約

    ・当サイトのPDFを使用した事によって生じたトラブル等、いかなる損害に対しても当サイトは一切責任を負いかねますので予めご了承下さい。

    ・ダウンロードしたPDFファイルを無断で再配布すること禁止します。

    Copyright ©2007-2012 anonymeAll rights reserved.